まるうんトラベル
林 和寛さん

マルウン商事株式会社で着地型観光企画の課長に就任後、旭川近郊の日帰りツアー企画「アサヒカワ モトクラシー」を立ち上げ。
夏には旭川の市街地のまん中で気球を上げるという試みが話題に。
そんな林さんに、旭川での仕事のこと、暮らしのこと、お話をしていただきました。

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—どうして旭川で働くことになったのでしょうか?

私は札幌出身で、大学卒業後、東京に就職しました。やがて同じ北海道出身の、今の奥さんと結婚したのですが、その際に東京で家庭を作るイメージが湧かず、また元々山が好きだったりして、たまたま長野でそういう仕事があるという事で長野に移住しました。飯山市・なべくら高原という、里山風景が広がる田舎です。そこでの仕事は「地元の人が何もないと思っている場所にコアなリピーターを増やす。しかも観光地化しない手法で」というものでした。その経験をそのまま旭川で実践しようと思いました。

長野の暮らしには満足していたのですが、僕も嫁も地元が北海道という事もあ り、親も北海道にいる。30過ぎてくると、親が病気をしたりとか、そういうことがでてくるんですよね。そうなると長野は遠い。子供も生まれて家族会議が開 かれ、「じゃ帰ろうか」って。あまり再就職に有利な経歴をもっていた訳では無かったのです が、元来仕事はあれば何でもやる方なので、必要としてくれるなら業種業界問わず、という気持ちではいました。そこにたまたま旭川で、福祉の資格をもっていなくても働ける福祉法人の求人がありまして。そういう時にすぐ乗っちゃう方なんですよね 浅はかなんです 笑
首都圏に住んでいる方は、そういう意図してないオファーは、マッチングすればあると思いますよ。

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住宅を買えるというイメージが湧く

—旭川で暮らしてみてどうでしたか?

6歳の息子がいるのですが、家族視点で見て最高の街だと思いました。まず公園がでかい・多い。息子とは黒岳にも登りましたし、スキーも始めましたね。何といってもこの辺りは自然が最高ですから。2000メートル級の山に、その日の気分で行って温泉入って帰ってこれるなんて、こんな環境ないですよ。イオンもあるし買い物にも困らない、家賃も安いし、子育て環境として本当に最高の町だと思います。
一番メリットを感じているのは「住宅を買えるというイメージが湧く」事です。東京や札幌のサラリーマンではなかなか選択肢に入ってこないですよね。よっぽど稼いで買えたとしても土地がないですから郊外で、長い通勤が必要だったり。しかしここでは現実味があります。買えそうだと思えるだけでもすごい魅力だと思いますよ。旭川なら、例えばとなり町の比布に家を買っても30分で通えちゃう。僕の様な年齢層には本当に最高の環境です。

—どんな人と働きたいですか?

仕事が好きな人、です。割りに合うか合わないかで考える人にはこの仕事は向かないかも。業種やスキルの問題ではなく、コミュニケーションが得意で、人を巻き込む能力が重要だと思います。仕事を通じての出会いってたくさんあるじゃないですか。逆に言えば仕事をしてなければ無かった出会いなんですよね。自分の世界が広がるんです。こういう価値観で、仕事が好きだって思う人と働きたい。

 

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利益は後、と言って頂いて

旭川通運の窪田社長は新しい事を始めるのにとても前向きな方で。運送会社なのにホテルを建てちゃうとか、とんでもないはなしですよね。
直接お会いして利益のことは後で考えればいいからと言って頂いて。「なにも期待してないから」って 笑 「新しい企画をどんどん出していけ、思い付きじゃなく、そこにちゃんとストーリがあればいいから」と。だから「街中で気球を上げましょう」って言ったときに、すぐゴーサインが出たんです。しかもただゴーサインを出すだけじゃなく議員さんや観光協会の理事の方だとか、力のある人をすぐ紹介してくれました。

—最後になりますが、ずっと旭川に住みたいと思いますか?

「モトクラシー」の考え方、やり方が、旭川以外からも評価されるようになって○○モトクラシーが増えていく。というのが個人的な夢です。
旭川を拠点にモトクラシーの輸出で全国を駆け回りたいです。家でも買った日には、もう永住ですね。

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モトクラシーを一緒に支えるメンバー・小川さん(右)と。

林さん、ありがとうございました。